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あの道・この道

091213 189



著者は、昭和7年、福岡県生まれの高知育ち。
お名前を、野村土佐夫さんとおっしゃいます。
とても、ダンディな方です♪

『あの道・この道』は、短編小説集です。
前半の、人生経験を元に書かれたと思われる小説群は、戦争のあった時代を生き抜いた人にしか書けない、貴重な話しが沢山ありました。
家族を養うため。
トウキビ一本の為に、ロシア兵に身を任せる女性と、体の弱い夫。
あの時代を生き抜く為には、わが子にも、いや、わが子だからこそ本当の事が語れない、そんな思いをした人がいるのだ、とゆうことを、とまとは改めて胸に刻みました。
しかし、それを描く著者のまなざしが優しいので、どの物語も、スッと心に入って来ます。

本の後半は、『凡百青春記』と題した、著者の高校時代をモデルにしたと思われる、物語です。
舞台は、昭和20年代の高知なのですが、古さは全く感じられません。
むしろ、時代は違っても、この年頃の男の子って、やる事は同じなんやなぁと、新鮮な発見が沢山ありました。
隣りの高校の女子が気になること、試験のこと、運動会、お盆の水泳、畑ですいかどろぼう。
悪さをする場所が、現代とはちょっと違うだけで、やっている内容は、今も昔も、大差ないようです。
とまとの世代なら、なかじ有紀さんの『学生の領分』や、那須雪絵さんの『ここはグリーン・ウッド』窪田僚さんの『ヘッドホン・ララバイ』などの物語を思い出される方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この『凡百青春期』中での、とまとが、最も気に入っているのが『停学』とゆう一話です。
インターネットの発達した現代にも通じる部分がある、と感じましたので、ご紹介させて頂きます。

高校3年生の夏。
主人公とその仲間の少年たちは、近くの高校の女子達との登山を計画します。
この当時、女学生と一緒に登山をしたことがバレると、一か月の停学処分にされる決まりでした。
しかし、偶然同じ日に同じ場所へ行くのは、誰にも咎めようがありません。
そこで、始めから一緒に行こうと計画を立てるのではなく、発車駅と時刻を秘かに知らせておいて、登山を決行しました。
それでも、同じ電車に乗ってしまうと、気の合う女子との登山、しかも外泊ですから、ついつい騒いでしまいます。
それを、乗り合わせた大人に、
「男女で登山は、学校で禁止されているだろう」
と、注意されます。
あくまでも「偶然です」と言い張る主人公達。
その場は、それでおさまるのですが、やがて事件が起こります。
山頂の寺に着き、途中の夕立で濡れた衣服を、女子が雨戸の中で着替えていると、同じ山に登山に来ていた他校の男子が、悪戯をして、その戸を倒してしまいました。
悪戯をした男子は大歓声を上げ、着替えている途中だった女子は大声で泣き出してしまいます。
その騒ぎに、駆けつけて来たのが、電車の中で注意をした大人でした。
半裸の女子を見るなり、事情も聞かず、
「霊場でストリップとは何事か! どこの学校だ」
と、叱ります。
自分達は悪い事をしていない、と信じている主人公とその仲間たちは、堂々と学校名を名乗り、大人に抗議します。
しかし大人は、
「学校名が分かれば、処分は校長に頼むことにする。」
と、立ち去ってしまいます。
憤慨した少年たちは、さっき悪戯をした他校の男子達とケンカになります。
物は壊れる、女子は悲鳴を上げる。
そこへ、またしてもさっきの中年男がやってきて、
「暴力団かお前らは!」
と、怒鳴ります。
ところが、それに対して、そのお寺の住職さんが一喝。
「黙らっしゃい。(中略)。学生達の言い分も聞かず、一方的に結論を出した、あなたたちにも責任はある。」
と、大人をたしなめます。
そして少年達には、
「壊したものは、弁償して貰います。ここに住所と名前を書きなさい。しかし、今この場で双方が仲直りをするならば、学校名は書かなくてよろしい。」
と、事を治めます。
あっぱれ!ご住職さん♪
少年達は、握手を交わして仲直り。
それを見た住職さんが、
「これに免じて、修繕費をボツにしましょう。」
とまで言ってくれます。
めでたし、めでたし…と思ったら。
夏休み明け。
学校へ行くと、主人公とその仲間達は、校長室に呼び出されます。
登山での一件が、学校にバレていたのです。
無残にも、1ヶ月の停学処分を言い渡されます。
「お寺からの通達ですか?」
と聞く主人公に、
「匿名の市民からだ」
と、校長先生は答えます。
そこで、主人公は、こう言って食い下がります。
「匿名の投書なんてものは、人格のない文章です。己に責任が持てない人の行為です。他人を苦しめて面白がる人の行為だと、校長先生は思いませんか」
その結果…

どなたの作品であっても、ご紹介するにあたり、ネタはバラさない。
とゆうのが、とまとのポリシーです。
この結末は、どうぞ皆様で、ご想像ください。
それでも知りたい! と思われる方は、著者に直接聞いてみましょう♪

えっ、著者が誰だか分からない?
始めに、ご紹介させて頂いたじゃないですか♪
高知にお住まいの、野村土佐夫さんと、おっしゃる方だと……
そうです。
この物語を書かれたのは、当ブログに来て下さる方に知らない人はいない、あの『とさを商店』のご主人の、お父さまなのです♪


もしも高知へ行き、赤岡町のとさを商店さんで、ちりめんおこげを召しあがる機会がございましたら、どうぞ一言、
「停学の一件、最後はどうなったのですか?」
と、お父さまに聞いてみてください。
きっと優しいお父さまの事ですから、面白おかしく、話しをして下さるにちがいありません。

この物語の時代から、およそ半世紀後の現代。
日々、インターネットを使ってブログを運営しながら、
「URLの入っていない、匿名コメントは、好きになれないなぁ」
と思う、とまとでした。


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非公開コメント

土佐夫さん☆

とまとさんこんにちは!
うわ~、そういうことですか~。とさを商店のご主人のお父様!確かに!高知で土佐夫さん!
面白いですね。このお話。ママやん☆なりに想像させていただきました。本当はご主人にお伺いしたいくらいですが、なかなか叶いそうにないので、本屋さんか図書館でしょうか。
お話に沿ってのとまとさんの最後のひとことに大きな拍手を送ります!! ママやん☆も同感なので応援のぽち♪もさせていただきます!

No title

あ~そうなんだ!!そういえば、とまとさんの土佐の秘密、ランキングに入ってましたね!やったね~凸

ママやん☆さんへ

コメントありがとうございます。
共感してくださって、嬉しいです♪
ご本は…一般には、流通していないかもしれません(^^;
とまとは、昨年旅行した際、プレゼントして頂きました。
いろんな文芸賞で、受賞された作品を集めて、個人で出版なさった物の、ようです。

むにゅさんへ

コメントありがとうございます。
その節は、応援して下さり、ありがとうございます。
ご期待に添える成績、とは言い難かったですが、とまとは、とても励みになりました♪
また、機会があれば、チャレンジしてたいと思っています(^o^)
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