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母ちゃんが泣いた日 5/6

090514 080



母は、本当にいろんな人に相談しました。
相手がどんな人なのか、とまとは一々教えて貰えませんでしたが、いろんな人がアパートに来て、そして帰る時、とまとに優しい言葉をかけてくれました。

1週間後。
まだ、学校で授業をやっているはずの時間に、担任の先生と校長先生が来ました。
それだけではありません。
近くの中学校の校長先生と、生活指導部の先生も、来ました。
ジャージを着た、体育の先生らしい、生活指導部の先生は、まだアザの残っているとまとの顔を見ると、
「とまとちゃん、ごめんなさい」
畳に手をついて、謝ってくれました。
どうしてイジメた子ではなく、中学校の先生が謝ってくれたのか…それは、母にも分からなかったようです。
「とまと、どないなってんのや?」
すると、とまとの代わりに、中学校の先生が答えました。
「先日、とまとちゃんに暴力をふるったのは、うちの学校の生徒なんです。」
「中学生が、小学生のとまとを、イジメたんですか?」
「はい。……元々は、小学校のクラスの中でイジメがあったようです。イジメられてる子をかばった子が、次にイジメられる。そうやって、順番にイジメが広がって行きました。けど、とまとちゃんの番になった時、とまとちゃんはイジメてる中心の子に、もう止めるように言うたんです。そしたら、その子が、今度は「とまとちゃんにイジメられた」言うて、うちの中学に通ってる、姉に言うたんですわ。それで、その子は友達を集めて、学校の帰りに、とまとちゃんを待ち伏せしました。本人は、妹の言うことを信じて、仇打ちやと信じてたみたいです。
でも、その後で、ホンマはとまとちゃんの方がイジメられてた言う事と、とまとちゃんが襲われた時に大ケガをして、それでずっと学校を休んでる言うのを聞いて、もしかしたら、自分のところに警察が来るかも知れへんと、怖くなって、昨日、僕のところに、話をしに来ました。一緒にやった子らの名前も聞いたし、その全員から何をしたのかも聞きました。
とまとちゃん、中学生5人に囲まれて、怖かったなぁ。ごめんなさい。」
校長先生も、謝ってくれました。
「うちの生徒が、ほんまにすんません。」
「頭を打って重体、言うのは大げさやと思いましたけど、腕の骨くらいは折ってるかもしれんと思って……。もしそうやったら、僕は、生活指導部の教師として、とまとちゃんに、どないお詫びしようかと思って…」
そう言うと、ジャージを着た先生は涙ぐみました。
「中学生が、5人がかりで、小学生の子を襲う。絶対にやったらあかんことです。それを、しっかり生徒に教えられへんかったのは、僕の責任です。
もしもお母さんが、警察に被害届けを出してたら、あの子らは、罪に問われるところでした。僕も、教師を続けられへんところでした。
せやから、いろんな方に相談なさって、子供らの将来に傷が付かんように、警察に届けるのは止めてくれたと聞いて、感謝で、涙が出ました。
お陰で、僕は首がつながりました。あの子らも、経歴に傷を付けずにすみました。これがどんなに大きなことか、僕が責任を持って、あの子らに伝えます。そして、本人達に、ちゃんと謝りに来させます。」
途中までは、ふむふむ聞いていたとまとですが、最後の部分にそわそわしてしまいました。
「い、いいです。謝りに、来ていらん。」
「なんでや? こんなに痛い思いしたんや。謝って貰わんと、気がすまんやろう?」
「ううん。」
首を振るとまと。
「とまとちゃん、大丈夫やで。僕がちゃんと叱った後で連れてくるから。せやから、怖がらんで、ええねんで。」
とまとは、怖いわけではありませんでした。
ただ……。
「とりあえず、この子に怪我させた子の、名前だけでも聞いときましょか。」
母が言うと、中学校の先生が名前を上げ始めました。
あわわ、あわわ。
まさか、先生に飛びついて口をふさぐわけにもいかないので、替わりに、とまとは自分の口を塞ぎました。
3人は、とまとも知らない名前でした。
一人は、クラスメイトの姉なので、分かりました。
そして、もう一人が、問題でした。
「Oさん? まさか、それってすぐ近所の、O商店の娘さんの事やないですよね?」
「はい。Oの家は、この近所の食料品店です。」
それを聞いて、母の顔色が変わりました。
「とまと、だからお前は、黙ってたんか!」
「……」
「お前が、ケンカした相手が誰か言わんかったんは、その中にOさんの娘がおったからか!」
O商店は、とまと達が住んでいたアパートのすぐ近くにあり、良く、食料品を買いに行くお店でした。
そして、そこのおかみさんは、母を贔屓にしてくれる、患者さんの一人でした。
バレてしまっては、仕方がありません。
「……うん。」
とまとは、頷きました。
本当のことを言えば、母がOさん家に文句を言いに行くのは、分かっていました。
しかし、証拠もないのに怒鳴りこんでも、相手は驚くだけでしょう。
娘が知らんと言えば、母はお得意さんを失うことになります。
だから、とまとは、母にも、本当のことが言えなかったのです。

とまとは、母が人前で声を上げて泣くのを、初めて見ました。

つづく

グルメ&スイーツ

とまとが不適切と思ったコメントは、お断りなく削除させて頂きます。
詳しくは、「コメントを入れる前に・・・」をご覧ください。
また、当ブログに投稿されたコメントの著作財産権は、管理人に帰属するものとします。
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非公開コメント

とまとさん、うちは障害を持った弟がいます。
そのことで、私も妹もイヤな思いは何度となくしてきました。
妹は弟の事でいじめられ、学校も辞めました。
でも、私たち姉妹は、いじめの原因が弟だという事を未だに母に言ってないです。
母が悲しむからです。
母の想い、娘の想い…深いです。

応援ポチ×3

こんにちは~

『いじめ』は、いつまでも心に残りますよね
とまとさんも、そうゆう経験をなさったから
伝えられる事もあるかと思います
私も修学旅行で、助けた女の子の身代わりに、いじめを受けた事があります
1人のターゲットを見つけて、団結力を強める弱い人達の行動
許せませんね

こんにちは!

感動のラストを前に

ウルウルです v-409

目が離せませんね v-411

こんにちは♪

とまとさん辛かったでしょう。
ほんとに優しいお母様思いの娘さんですね。
読んでいて涙が出ました。

ポチ

私も読んでて涙が出てきました。
今会社にいるんですけど・・・
明日でファイナルですね。

トマトさん貴方のおかあさんは、ほんまえらい人ですね・・・・。

あなたも そうやけどね・・・。
きっと今のあなたとそっくりなんだろうな・・・。

出遅れた!

たった今、1から順番に読ませていただきました。
泣けた。。。

それにしても、「笑ってる場合ですよ」が見られるって(爆笑)

こんばんわぁ

とまとさん、こんばんわぁ♪

いよいよラストですね!
続きがめちゃめちゃ楽しみです♪
あっ、感想は簡潔にまとめてコメントさせて頂きますので、
ご心配なさらずに♪

ではでは、今夜はこれで失礼しますね♪
ありがとうございました。おやすみなさい☆
ポチ、ポチ、ポチッ♪

こんばんは!

こちらこそいつもご訪問いただき、ありがとうございます!
いつもコメントを残さずに読み逃げしてすみません。あまりにもたくさんの読者の方がおられるのでコメ返しも大変だと思い、ポチだけして帰っております。

絆ピースウィークの件、本当にありがとうございます。
どのように感謝の気持ちを表現してよいのかわからないほど、とまとさんに感謝しています。
一人の力は微力ですが、熱い想いで人がつながれば、大きなものを動かせると信じています。

記事の件、どうぞよろしくお願いします。
内容等はとまとさんのことを信じていますので、どうぞご自由にとまとさんらしくお書きください。
あとブログパーツも用意しましたので、もしよろしければお使いください。

<script src="http://www.harmony-eyes.jp/peace/sample_ticker_01.js"charset="Shift_JIS"></script>

少し先の話になるとは思いますが、こちらでもとまとさんの紹介記事を書こうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

長文で失礼しました。

35609人目!

(ToT)
とまとちゃん・・・
心優しすぎ

お邪魔します

毎日読ませていただいてました。
涙がでてきます。
辛かったですね。頑張りましたね。
お母さんととまとさんの優しさ、愛情、溢れるほど伝わってきます。

とまとさん、こんばんは。

最後の1話の前にして、
 この時のお母様はどんな気持ちだったんだろう…
 この時のとまとさんはどんな気持ちだったんだろう…
そんな事を考えながら読んでいたら、パインの妄想が膨らみ過ぎて、お母様の気持ちになっては泣き、とまとさんの気持ちになっては泣き…
終始、泣きっぱなしでした(;_;)
パインもいじめの経験者ですが、いじめの辛さは、いじめられた経験のある人でないとわかりません。
いじめを受けた経験がある人でも、その辛さはそれぞれで同じではないと思います。
やっぱり人が人をいじめるのは決してあってはならない事で、とまとさんのお話でいじめは良くない事なんだ、と思ってくれる人が1人でも増えてくれることを祈っています。
最終話、楽しみにしています。

こんばんは!

ラストを寸前に、パソコンを開く事が出来ました。

勉強よりも大切なことがある…、本当に同感します。
私は、いじめた経験も、いじめられた経験も、
両方あります。今思えば、恥ずかしいし情けない。

とまとさんが、自分の事より お母さんを
守られた事に、最後…泣きました。
ラスト、またいいお話待ってます。

こんばんは、とまとさんの記事を読んで、とても考えさせられました。
とまとさんのお母さんは、本当の意味で優しい方ですね。私にもまだ小さい二人の姉妹がいます。この子達もきっとこれまでの記事のような出来事に遭遇すると思います。そんな時にとまとさんのお母さんのようになれたらと思います。

追記です。ぜひリンクを貼らせてください。

私のつまらないブログにご訪問いただきまして、ありがとうございます。

毎日のように読ませていただいてます。
私自身も、同じような境遇でしたが、ほんのちょっとだけ(本当にちょっとだけです)違っていたのが、近所のおばさん達がこちらが何も言っていないのに、皆さん助けてくれたことでした。
今の自分があるのも、そういった方たちのおかげだと感謝しています。

さて、一番気になるのが、お母様のことです。
今もご健在で、幸せにお過ごしであることを祈ります。

イジメは恥ずべき行為

とまとさん すばらしい記事をありがとう。

読んでいて、「とまとは、母が人前で声を上げて泣くのを、初めて見ました」というところで、本当に涙が・・・(^^;)。

自分が一生懸命かばってきた娘が、実は自分の知らないところで自分をかばっていた。

それを知って、いったいお母様はどんなお気持ちだったのでしょう。

人をいじめる人間は、弱くて、人間らしい優しさに欠け、おごり高ぶった
かっこ悪い人間だと思います。

かっこいい人は、そんなことしませんよね。厳しさとは全く別物の恥ずべき行為だと思います。

そういう共通の認識ができればいいですね。


最強のお母さんが泣いたんですねえ。

 ますます、とまとさんのお母さんが他人に思えなくなりました。結構、かなりかな(笑)茶目太はお母さんのファンです。

 ご挨拶が遅れましたが、とまとさん、相互リンクありがとうございました。一番最初にリンクしていただきたかったのでしたが、恐れ多くて今になってしまったのです。だって、最強ですもん。どこから見ても(笑)。

 どうぞよろしくお願いします。

一部転載許可のお願い

とまとさん、はじめまして。

いじめは苦い思い出があります。誰もが新たな標的にならないように
、助けてくれません。だからこそ、先生の指導が大事と考えます。
授業進行だけでも大変なのはわかりますが。


お願い

とまとさんのコメントに対する考えが管理側にもビジター側にも明確
でいいと感じました。

一部を転載(丸々コピーではありません)して自分のブログに表記
したいと考え、許可のお願いにきました。

昨日今日ポチ完了で~しゅ♪(^^)v

銀子さんへ

コメントありがとうございます。
母が悲しむから・・・言えない。
とまとも同じ気持ちでした。
親にとって子供が一番大切な存在ですが、
子供にとっても、親は、一番大切な存在なのですよね。
だから、言えない。
応援のぽち、ありがとうございますm(__)m

くいなさんへ

コメントありがとうございます。
自分がイジメられたくないから、イジメる側になる。
身を守る術や、反論する勇気がなければ、そうするしかないのでしょうね。
だからこそ、大人が見付けて
「それは、違う!」
と、早い段階で教えてやる必要が、あるのだと思います。
そうすれば、イジメは防げるんじゃないかなぁ・・・

東洋劇場さんへ

コメントありがとうございます。
ラストに、感動して頂けたらいいのですが(^^;
あまり、期待しないでくださいね。
素人の書くものですから・・・

5人のおかんさんへ

コメントありがとうございます。
親が子供を大切だと思うように、
子供にとっても、親は一番大切な存在なんです。
守ろうとしたら、逆に泣かせてしまいましたm(__)m
ポチ、ありがとうございます。

いきなり団子さんへ

コメントありがとうございます。
会社で・・・
そりゃあ、涙はマズイですね(^^;
明日は、笑顔になれる、のではないかと、思っております♪

ひげさんへ

コメントありがとうございます。
顔は、母に似てきました。
中身はどうでしょう?
まだまだ、全く及びません(>_<)
倍くらい長生きしたら、足元に辿りつけるかも?

rpathさんへ

コメントありがとうございます。
長い話を、一気に5話読むのは、大変だっただろうと、思いますm(__)m
ありがとうございます。

そうなんです。
「笑っていいとも」では、ないんです(笑

拳士さんへ

コメントありがとうございます。
途中、拍手数はあるのに、コメントが一桁・・・
とゆう記事がありました。
皆さんが、最終日にまとめて感想を述べて下さるのかと思うと、
ちょっと、眩暈がしました(笑
どうか、お手柔らかに、お願いしますm(__)m

いつもポチ、ありがとうございますヽ(^o^)丿

こーしろーさんへ

コメントありがとうございます。
>コメ返しも大変だと思い・・・
お気づかい、ありがとうございます。
ポチ逃げ、大歓迎です♪
とまとこそ、いつもポチ逃げで、申し訳ありませんm(__)m

ブログパーツまで用意して頂いて、恐縮です。
後ほど、設置させて頂きます。
拙い記事しかかけませんが、精一杯の想いをこめて、記事を書かせて頂きます。
どうぞ、よろしくお願いましすm(__)m

風さんへ

コメントありがとうございます。
その優しさを・・・とまとはどこに忘れてきてしまったのでしょう(笑

優莉.Azさんへ

コメントありがとうございます。
親にとって、子供は大切な存在ですが、
子供にとっても、親は大切な存在なんです♪
守りたかった。
ただ、それだけなんですよ(^o^)

パインさんへ

コメントありがとうございます。
イジメられた経験のある方には、
ちょっと、苦しい話だったと思います。
フラッシュバックしてしまったら、ごめんなさい。
イジメを減らしたい、なくしたい。
その一心で書きました。
読んで下さり、ありがとうございますm(__)m

太陽の穂゜ mihoさんへ

コメントありがとうございます。
勉強よりも、命の方が大切です。
とまとには、学校を休んでも勉強をしろと言った母が、
先生には、そう言いきってくれました。
その瞬間、とまとは母に「愛されている」と
実感しました。

ラスト、いい話だと思って頂けたら、いいのですが(^^;

ジュンゾーさんへ

コメントありがとうございます。
現在のイジメは、もっと陰湿になっていると聞きます。
どうぞ全力で、お子様を守って差し上げて下さい。
リンクにつきましては、ブログにお返事させて頂きましたm(__)m

おじぼうさんへ

コメントありがとうございます。
母は、20年近く前に、他界しております。
頑張り過ぎて、人様よりも、早く、パワーを使い切ってしまったようです。
しかし今でも、とまとの中で、しっかり生きているのを感じます。
とまとの拙い文章を、読んで下さり、ありがとうございますm(__)m

オバrevさんへ

コメントありがとうございます。
弱い人間だから、イジメる。
その通りだと思います。
自分に自信を持って生きている人は、他人をイジメようとは思わないはずですから。
まずは、一人一人の人間に、自信を持たせること。
それが、イジメをなくす、近道かもしれないですね。

茶目太さんへ

コメントありがとうございます。
このブログの、本当の主役は、母かもしれません。
いや、メロンかな?
とまとは、単なる記録係りです♪
リンクありがとうございます。
これからも、どうぞ世白くお願いしますm(__)m

Waranty Disclaimersさんへ

コメントありがとうございます。
先生って、本当に大変な仕事だと思います。
でも、先生の影響力の大きさを考えると、ちゃんと指導してほしいって、思うんですよね(^^;

記事の引用については、とまとの許可を得た上で引用していることと、無断転記を禁止することを明記して頂ければ、使って頂いて結構です。

しづさんへ

毎日、ありがとうございますm(__)m
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